中古塗料とは?利用するメリットについて解説!
外壁や内壁などに塗料を利用する際、中古塗料を活用すればコスト削減や環境保全に効果が期待できるとご存じですか?塗料は劣化すれば使い物にならないケースが多いですが、今回紹介する中古塗料は品質には問題ないものです。
実際に、中古塗料とはどのようなものなのか、利用するメリットを含めて解説します。
中古塗料とは?
そもそも中古塗料とは、どのようなものなのでしょうか。中古塗料は、品質的に問題ないものの、余ったものなどが再利用されるケースが多いです。
具体的に、どのような特徴を持っているのか詳しくお伝えします。
●まだ使える余った塗料のこと
中古塗料は、建築現場などで使用されなくなり、残った塗料のことを指します。これらの塗料はまだ使用可能であり、捨てるのではなく再利用できる可能性が高いです。
中古塗料は通常、開封された塗料缶やペールに残っているもの、または一部が使用された後に残ったものなどが該当します。これらの塗料は品質が保たれている場合、次回のプロジェクトで使用したり、他の人に提供したりして再活用されるケースが多いです。
中古塗料として販売される際は、事前に匂いや塗った感じの品質が新品のものと遜色がないときに提供されます。そのため、「品質は問題なく、実際に塗料として使用できるもの」だけが再販売されるのが特徴です。
●塗料の使用期限は明確に決められていない
基本的に塗料は使用期限をメーカーが定めている訳ではありません。そのため、品質に問題がない場合は、安心して再利用できます。
ただし、中古塗料として販売できるものは、匂いや塗った感じが問題ないものだけです。何らかの異常が感じられるときは、再販売できません。
また、塗料の種類によって使用期限が異なります。
水性塗料は通常保存が効きやすく、長期間使用できることがありますが、油性塗料は酸化や固化により使用期限が短くなるケースが多いです。
他にも、保管方法などによっても使用期限が変わります。 塗料を正確に密閉し、温度変動を最小限に抑えれば、使用期限が延ばせる可能性が高いです。直射日光や極端な温度の変化から保護することは、長期利用するうえで重要な要素となります。
一部の塗料は凍結に敏感で、凍結すると品質が損なわれることがあり、使用期限が短くなる恐れがあるでしょう。したがって、寒冷地域で塗料を保管する場合は注意が必要です。
塗料は時間が経つと分離したり、固化したりすることがあります。これらの問題が修正可能であれば、中古塗料を再利用できる可能性が高まるでしょう。
中古塗料を再利用する前に、外観や質感、均一性を確認し、必要に応じて調整や混合を行うことが重要です。また、特定のプロジェクトに適しているかどうかを確認しましょう。中古塗料を使用することでコストを削減し、環境にも配慮できますが、品質と耐久性を損なわないように注意が必要です。
中古塗料を利用するメリット
中古塗料は品質に問題ないものだけが再販売されるとわかりました。それでは、実際に中古塗料を利用するメリットとは、どのようなことが考えられるでしょう。
中古塗料を利用するメリットについて、詳しい内容をお伝えします。
●廃棄塗料が削減できる
塗料をリサイクルすれば、廃棄するためのコストが削減できます。塗料を廃棄する際には、一定のコストがかかるので、再利用すればその分の費用を浮かせられるでしょう。
SDGsの観点からも、再利用すれば資源をムダにせずに済みます。処分の手間が省けるので、業務効率向上にも繋がるでしょう。
受注したものの、在庫が余ってしまったときなどは中古塗料として利用する方法を検討してみてください。
●環境保護に役立つ
塗料を廃棄すれば、環境汚染に繋がる恐れがあります。特に廃棄手段を適切に行わなければ、土壌汚染や大気汚染に発展する可能性が高いです。
中古塗料としてリサイクルできれば、わざわざ塗料を廃棄する必要がなくなるので、環境汚染の危険性が緩和されます。
また、塗料を適切に処分しないと、法的な違反としてみなされる恐れがあるでしょう。処分方法がわからないときは、専門業者に問い合わせてみてください。
●低コストで購入できる
中古塗料は基本的に在庫が余っているものや、残っているものが再利用されます。そのため、新品塗料よりも比較的安価な金額で取引されているケースが多いです。
新品塗料よりも保管期間が長い分、低コストで仕入れできるので安価な金額で塗料を手に入れたい人におすすめと言えるでしょう。
ただし、中古塗料の品質に問題がないか、購入する際には信頼性できる会社からの提供か確認する必要がありますので、その点には注意しましょう。
中古塗料が劣化していれば見た目でわかる?
中古塗料と新品を見極める方法はあるのでしょうか。中古塗料は劣化していれば、見た目にも多少の変化があります。しかし、普段から塗料を使っていない人は、簡単に見極めることは難しいでしょう。
何を基準に劣化していると判断するのか、中古塗料の見極め方について解説します。
●塗料がゲル化する
まず劣化が進んでいる中古塗料は、溶剤が揮発しています。そのため、見た目がドロドロとした印象があり、ゲル化が進んでいるのが特徴です。
見た目にも劣化しているとわかるので、ゲル化が進んでいるときは使用は控えたほうが良いでしょう。
基本的に販売されている中古塗料は、品質に問題ないものがほとんどなので、ゲル化している商品はありません。ただし、信頼できない業者の場合は、劣化しているものが置かれている可能性があるので、見た目にも問題ないか見極める方法を把握しておくことが大切です。
●攪拌できない
劣化している中古塗料は、固くて攪拌できないケースが多いです。ゲル化している状態でも攪拌できますが、固い状態まで劣化した塗料は攪拌できないので使用は諦めましょう。
固い状態で攪拌できたとしても、塗料が分離しているので元の品質は確保できません。
どうしても利用できない塗料に関しては、適切な処分方法で廃棄してください。適切に処分しないと、環境汚染に繋がるので危険です。
中古塗料を長持ちさせる方法
購入した中古塗料は、すぐに使う訳ではない人もいるでしょう。そんなとき、塗料を長持ちさせる方法を把握しておけば、長期的な利用が実現できます。
具体的に、どのような方法で中古塗料を長持ちさせれば良いのか、詳しい方法を解説しましょう。
●塗料が入っている缶を定期的に逆さまにする
中古塗料を長持ちさせたい場合、使用するまで定期的に缶を逆さまにするのがおすすめです。中古塗料を使わずに放置すると、放置する時間が長いほど色分かれします。
定期的に塗料が入っている缶を逆さまにすることで、缶の中身が攪拌でき、長持ちさせられるでしょう。
基本的に塗料は購入してから、すぐに使ったほうが劣化は少なくて済みます。しかし、状況によっては、塗料を全て使わないケースもあるので、劣化させないよう攪拌させる意識を持ってください。
●開封したときは小分けにする
中古塗料を一度開封したときは、できるだけ小分けにして保管しましょう。開封した場合、塗料は空気に触れるほど劣化が早くなります。
事前に小分けにして保管しておけば、空気に触れる面積が小さくなるので、劣化スピードが抑えられるでしょう。
対策をすることで長期的な保管が可能となりますが、それでも塗料が劣化することに変わりありません。一度開封したときは、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。
塗料の処分方法について
塗料を使った後、適切な処理を行わないと環境汚染に繋がる恐れがあります。使った後の処分方法を把握しておかないと、後々トラブルの原因になるので注意が必要です。
塗料の処分はどうすれば良いのか、処分方法について詳しくお伝えします。
●産業廃棄物として処理される
中古塗料は一般的に産業廃棄物として扱われます。これは、塗料が使用済みであるため、環境に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
産業廃棄物の処理には法的要件が関わり、適切な方法で処分する必要があります。以下は、中古塗料の適切な処分方法に関するポイントです。
- 地方自治体の指示に従う
- 分別とラベリング
- 専用の廃棄物処理施設
中古塗料を処分する際には、地方自治体や環境規制機関の指示に従う必要があります。廃棄物収集日や指定の廃棄物処理施設への提出方法も把握しておく必要があるので、事前に理解しておきましょう。
また、塗料の種類や成分によって、適切な分別とラベリングが必要かもしれません。廃棄物処理プロセスを容易にするために求められるので、自分が処分する塗料の分別について理解しておく必要があります。
中古塗料は「専門の廃棄物処理施設」に提供するのが、最もおすすめの処分方法です。専門の施設では塗料を安全に処理し、環境への悪影響を最小限に抑えてくれるので、安心して処分を任せられます。
基本的に塗料を処分する際にはコストがかかるため、中古塗料として再利用できるなら、その方が手間や費用が削減できるでしょう。事前に中古塗料として利用できるのか、専門業者に相談しておくことをおすすめします。
「ねたば Recycle paint」なら、中古塗料の扱いに長けているので、処理の方法がわからないときは一度ご相談ください。
●適切に処分しないと発火の恐れ
中古塗料は、油性塗料など一部の種類の場合、発火の恐れがある危険物と見なされます。適切に処分しない場合、火災や環境への悪影響が発生する可能性があるので、取り扱いには十分注意が必要です。
以下は、中古塗料の発火のリスクを軽減するためのポイントになります。
- 換気
- 火気禁止
- 不要な混合を避ける
中古塗料を適切に処分するためにも、よく換気されていることが重要です。換気を確保することで有害蒸気の蓄積を防ぎ、発火リスクを減少させます。
また、中古塗料を保管している場所には、火気を持ち込まないように注意しましょう。喫煙や火花の発生源を避け、電子機器なども慎重に取り扱うことが求められます。
他にも、処分する際に中古塗料を他の廃棄物と混合しないようにしましょう。混合物が発火のリスクを高める可能性があります。
中古塗料を適切に処分することは、安全性と環境への配慮に繋がります。地元の廃棄物処理法や規制に従い、専門の廃棄物処理施設を利用することで、安全に塗料を処分できるでしょう。
個人で塗料の廃棄ができないと判断したときは、専門の業者に依頼するのが望ましいです。再利用可能な塗料の場合は、処分よりも再利用できないか模索してみてください。
中古塗料は適切に保管すれば再利用可能
お店で販売されている中古塗料は、新品ではありませんが、品質に問題ないものだけを取り扱っています。受注したものや、余りで残ってしまったものなど、未使用のものも多いので問題なく再利用可能です。
また、塗料が劣化している場合は、ゲル化していたり攪拌できなかったりするので、見た目や触ってみて判断できます。様子がおかしいときは利用しないほうが懸命です。
他にも、塗料の処分方法に困ったときは、専門の業者に相談したほうが良いでしょう。処分方法がわからず、適当に対応してしまうと環境汚染や法的な違反に繋がる恐れがあります。
「ねたば Recycle paint」なら、中古塗料を専門に扱っておりますので、適切な処分方法をご提案させて頂くことが可能です。処分方法がわからないときは、ぜひご気軽にお問い合わせください。